◎ クリエイティブワーカーのスペックワークを減らしたい
今現在、フリーランサーは全国に約170万人以上いると言われています。こういった会社組織に所属にしない方々の労働力はとても貴重なものですが、その一方で、特にクリエイティブ職に就いているフリーランサーを苦しめている問題として「スペックワーク(SPEC WORK)」があげられます。スペックワークとは、いわゆる「無報酬労働」のことです。
例えば、たくさんのアイデアの中から「いちばん良いもの」を比較検討したいという発注者の意向で「複数の参加者から企画提案あるいは完成品を作ってもらい、そのうちの1つを選びたい」というケース。もちろん参加者全員に企画費・制作費が払われる場合は別ですが、そうでない場合は、選ばれた者以外の複数の参加者は、無報酬労働をしたことになってしまいます。これがスペックワークです。もう少しかんたんに言うと、「できあがった状態のものを見てみたい。とりあえず作ってみて!」という発注があり「完成品を見て、もし気に入ったら買います!」というケース、気に入ってもらえなかったら買ってもらえないため、作った側のその仕事はスペックワークとなってしまいます。
そのようなスペックワークがあたりまえの世の中になってしまうと、企画提案者・制作者は「報酬がもらえないかも」という状況の中で仕事をすることになり、実際にそうなれば生活に支障をきたし、心身共に疲弊してしまいます。また世の中全体にとってもマイナスです。その労働によって税金が生まれることもありませんから、社会的に考えてもそれは望ましいことではありません。私たちは、このような問題を少しでも改善できるよう、MiXPERTを通して「良好な"ものづくり"の環境」を構築していきたいと考えています。
※私たは、名誉など報酬以上のものを得られるチャンスにつながる賞レース、実績作りのために自らが積極的に望んで参加するような仕事の場合、高い技術力のある人のもとで学びながら仕事をする場合などは、スペックワークとは別のものと考えています。ただしスペックワークについての考え方は立場によって微妙に異なりますので、この点はあくまで弊社の考え方として、ご理解をいただければ幸いです。